ゴギ谷

山陰地方に棲むイワナとして有名なのが「ゴギ」ではないでしょうか。




この魚は2年前に釣ったゴギ。

虫喰い模様が頭部の先端にまでしっかりとでており、その模様も大きく、体色が焦げ茶色で、明らかにニッコウイワナとは違う雰囲気を感じます。

今回の舞台はこのゴギが棲む谷。

太古の時代からこの谷にひっそりと生息していたのでしょう。

山里からちょっと奥に入ったあたりですが、ここはいつも神秘的な雰囲気があります。





ゴギの棲む沢。

森と苔むす緑の世界。



前日の夜に台風が通過しましたが、雨の増水の影響は全くなく、

むしろ日照り続きで水が渇水気味になっていたところを、潤してくれました。




森の中の沢。




緑の壁。

貴重なゴギに出会いに、Tさんも腕に力が入ります。


入渓して程なく嬉しい出会いが、







小さな妖精。

ゴギ。

小さくても嬉しい出会いです。

ワンカットだけしてすぐにリリースしました。




ゴギとのアプローチは慎重に。

イワナ族の中でも特に警戒心が強く、臆病な性格なのがゴギ。

ヒラキやカタでオープンに泳ぐ姿は滅多にありません。

フライを出来るだけ長く、同じポイントにナチュラルドリフトさせることが重要です。

そして…







ついに出会えました。



この独特の模様と体色。

ゴギの神秘を感じます。




Tさんもゴギとご対面。




美しい斑点模様。

ゴギは個体数が年々減少傾向と言われています。

キャッチ&リリースの徹底を願うばかりです。






帰りの夕暮れ、大山からの眺め。

気持ちいい風が流れていました。